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日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)からのお知らせ

本コラムは、JBMIA DMS部会の委員が持ち回りで、文書管理等に関する最近の関心ごとについて記載する不定期掲載のコラムです。
本コラムの内容や意見は、全て執筆者の個人的な見解であり、各委員が所属する組織及びDMS部会を代表する見解ではありません。

2025/09/16

生成AIの進化で文書管理はどう変わるのか?

昨今生成AIの進化のスピードには驚かされています。ネットで色々な情報を調べたい時、ChatGPTやGeminiに聞いてみることが多くなりました。意外に正しい答えというか期待した答えが返ってくるので、調べものをする際はよく使っています。ひと昔前までは、調べたいものが書かれているサイトや文書を探し、そこに書かれている内容を見て自分が欲しい情報(回答)を得ていましたが、今ではChatGPTやGeminiに聞けば、必要な文書やサイトを見つけることなく、自分が欲しい情報を直接得ることができます。便利な世の中になりました。最近ではネット上の公開情報だけでなく、社内の情報も含めてAIに聞くことができるソリューションも登場し、会社での業務のやり方も変わっていくようです。

生成AIの進化により、企業の文書管理はどう変わっていくのでしょうか?そもそも文書管理は、過去の情報・知識を現在、未来に伝え、現在の時点ではその情報・知識を必要とする人すべてに、正しい情報を共有することができるという役割を持っています。知識や情報を知りたい人は文書管理システムで検索することで必要な文書を見つけることができました。ChatGPTやGeminiなど生成AIは、この探すところを実施してくれるので、もう企業の文書管理は必要ないのでしょうか? 

そもそも生成AIはその文書に書かれている情報が正しいかどうかは判断できません。将来的には判別できるようになるかもしれませんが、今は正しい情報を与えたり、学習させたりする必要があります。ということは生成AIが見る情報の保管庫=文書管理ということになり、今まで以上に、正しい情報を正しく見つけられるように、それも人間がではなく、AIが正しく見つけられるようにしておかなければいけません。

そういう意味では、文書管理が要らないのではなく、AIを有効に使うためには正しく、しっかりした文書管理が必要になるのではないでしょうか?またAIが探しやすくなるためには何が必要なのでしょうか?人の場合はメタデータ(書誌情報)をつけて、文書を登録しました。AIはどういう形にしておけばよいのでしょうか?この続きはまたの機会にしましょう。(K.I)

 

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